凡人の追憶

映画、音楽、しようもない日々について駄文で連ねます。

バイトから学ぶ。脱奴隷。

すべての過ちは昨秋にあった。

同級生に誘わて、選果場で大根をトラックに積むバイトしていた僕は、そのバイト先の壮年の方に持ちかけられ、クラブのボーイをやらないかと勧められた。壮年さんはクラブのママさんと知り合いで、ママさんが独立してクラブをはじめるらしく、スタッフ集めに奔走しているとのことであった。出勤に関しては、週に1度程度でいいらしい。

就活を控えていた僕にとって小金は有り難かったし、クラブなぞという未知の世界が少々魅力的であった。そして友人もともに働くということで快諾するに至った。しかしママと顔合わせをした時から、話がどんどんこじれていくのである。

1月。ママさんとの出会い。おかしなことを言う人だ。

開店の1ヶ月前、カフェで友人とともにママさんと顔合わせをした。ママさんは40過ぎで、その割に綺麗な人だなあという印象だった。しかしそんなことがどうでも良くなることを彼女は言い放つのである。

「今のところボーイは君たち2人しかいないから、週3で代わりばんこに入ってくれればいいから!けど、最初のうちはわからないことも多いだろうから一緒に(週6)入ってほしいなあ」と。

このババアが何を言っているのか、解せなかった。けれど謎のお人好しを発揮してしまい(というか事を荒立てるのが苦手)、承諾してしまった。嗚呼、当時の自分を呪いたい。

2月~4月。バイト、就活、研究。ストレスでダイエットに成功。

さて月日は過ぎ、店はオープンした。幸い、店自体はかなりこじんまりしたもので、キッチン1人、ボーイ2人いれば余裕で回せる規模だった。しかもキッチン専属の女性とボーイ業務もこなす店長がいたので、僕たち2人のうち1人出勤すればいいという状況だった(まあそれでも週3の出勤)。しかしそれでも、就活などで時間的に余裕がなかった。まず当たり前だが、夜のお店は開くのが遅い。19時半出勤で、帰途に付くのはだいたい2時頃。ESやSPI、企業研究、説明会、さらに自分の研究と同時並行させるのは辛かった。まず第一に、ニコ動をだら見して生きているクズ人間の僕には処理速度が追いつかず、ファンが轟音を立てていた。

それでも、音を上げそうになった時、友人が彼の弟を召喚してくれ、何とかその時期を凌ぐことができた。気付くとバイトを始める前から、5キロほど痩せていた。僕は割りと早く内々定を貰うことができたので、これで何とか学業とバイトを両立できる、と思った。

5月。店長、突然のバックレ。ボーイの負担増。

相変わらずの週3出勤に辟易しながらも、なんとかこの生活に順応してきた頃(研究は一向に進まず焦燥感が募るが)。店長が、辞めた

経営者であるママさんとの価値観の違いに、憤懣ゲージが遂に限界突破したのだ。待遇面でもかなり軽んじられていた。店長、とはいいながらもバイトの身であり、時給制はやってられなかっただろう(しかも時給は僕たちボーイより200円高いだけ)。将来を憂いた店長は、LINEで「やめたんで、あとはよろしく」的な文面を僕たちに寄越して去っていった。

さて店長が辞めたことによって、僕たちボーイの置かれている状況がどう変わったか整理しよう。

店長がいた頃

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店は裏方が3人いれば回る状況であった。毎日出勤する店長、火~金で出勤するキッチンの人がいれば、ボーイは1ないし2人で済み、週2,3の出勤でまかなえた。

店長が辞め、僕らがとるべき状況

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しかし店長が辞めることによって、ボーイの出勤が週4,5に。さすがに学業が疎かになるし、遊びたい欲求もある僕たちが選択したのは、

僕たちが選んだ状況

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3人の労働を2人でまかなう、ゴリ押しである。しかも店長はデキる人だったので、我々ボーイは1だった仕事量を1.5ではなく、1.8くらいにしなければならなかった。それでも、週5出勤するよりはマシだと考えたのである。さらに不幸なことに従業員の数と反比例してお客は増加の一途をたどる。ホステスを求める死屍累々が集う店は、明らかな人不足に混沌とした。しかし、このタイミングで我々に一筋の光が差した。

ボーイ経験者デキる人EXITさんの救済、新店長候補金正恩

混沌に喘いでいた頃、元ボーイのEXITさんがヘルプで出勤してくれるようになった。EXITさんは人格者かつデキる人なので、僕たちは本当に助かった。さらに朗報が続き、新店長候補が見つかったという。その人は金正恩に出で立ちはそっくりだが、真面目そうだった。これで元の状況に戻れる。そう思った。

 

しかしまだ、バイト神のしっぺ返しが待っていたのだ。

EXITさんの救済期間終了、金正恩店長になるのやっぱやめるのお知らせ

見出しのとおりである。上げて落とすである。EXITさんは家庭の都合で今週から来られなくなるらしい。金正恩は給料面で折り合いがつかなかったのか、もう店には現れないらしい。せめてテポドンをこの店に打ち込んでから去って欲しかった。今は光明が見えない、そんな状況である。

これらの経験から学び得る教訓

僕は相手が経営者だからと、下手(したて)に出過ぎたのがいけなかった。結局相手からすると僕は良いように使われているのである。ボーイは接客の際には片膝を地面に付け対応する。所作から何もかも奴隷なのである。ママさんから「今日はありがとう~」や「時給上げといたからね!」などと飴を与えられるが、とどのつまり首輪を嵌められた犬でしかない。新しいボーイ探しを完全に僕たちに任せている時点で、経営者としての義務を放棄している。

権利の主張は一見、身勝手に思えるが、ボーンヘッド相手にだったらある程度やっても良いのだと思う。

明日はバイト。夜までに自分のタスクをきちんとこなそうと思う。早くモー娘。のDVD MAGAZINE届かないかなあ。