凡人の追憶

アラサー会社員による誰の役にも立たない雑記帳です。

嘘レビュー#1「イースタン・プロミス」

久しぶりの更新です。大学とバイト先とアパートをループする日々に疲弊しています。心の拠り所といえば、ゴーヤチャンプルーを作ったり、モー娘。のDVDやクローネンバーグ作品を観たり、幕末志士のラジオを聴くくらい。ほんとうにこれがすべて。

まあそんなくだらないことは置いといて、本エントリーでは僕が愛するデヴィッド・クローネンバーグの「イースタン・プロミス」について書きたい。

イースタン・プロミス」とは?

本作は、ロンドンを活動拠点とするロシアンマフィアファミリーをほのぼのと描いており、パパ(演:アーミン・ミューラー=スタール)と放蕩息子(ヴァンサン・カッセル)の親子げんかを中心に物語は進行していく。マフィアの親子げんかと聞くと物騒な感じがするけれど、安心してほしい、全然そんなことはない。パパの怒号は愛の裏返し。パパはインポテンツ(ホモ)のカッセルに種付けのお手本まで見せてくれる良き父である。その結果、新しい命が生まれて(残念ながらその子のママは死んじゃったけど)、最後には、その子は幸せなファミリーに囲まれる大団円。そんな作品である。

イースタン・プロミス」の魅力

ああ、さきほど述べていなかったが、主演はアラゴルンことヴィゴ・モーテンセンである。本作最高のシーンは、サウナ風呂における全裸ヴィゴと着衣ロシア人の戦いだろう。全裸ヴィゴのヴィゴ・モーテンセンアラゴルンしていて、女性ファンのみにあらず、男性も釘付けになること必至だ。

あとヒロインはナオミ・what's this?だ。ウラル社のバイクにまたがるナオミのおケツが良い。ちょっとえっちな映画かも?

イースタン・プロミス」のまとめ

ちょっとだけ戦いとか、えっちなシーンがあるけど、ファミリーのことを描いているし、ファミリー向け映画だと思う。東方の約束。なんか素敵。

イースタン・プロミス」の情報

映倫規定によりR-18指定。

 

アイアムアヒーロー

アイアムアヒーローを観た。

連休中に梅田で観たのだが、カップルでごった返した劇場は満席であった。両隣をカップルに挟まれ居心地の良いものではなかったが、まあもう慣れた。

右隣は付き合いたてか、それ以前のアベックにみえ、ホラー映画という名の吊り橋で身体を寄せ合っている。驚きおののいた女の肩を抱くほど容易なことはない(経験無)。

 

さて「アイアムアヒーロー」かなり面白かった。(注:ほんの少しのネタバレあり)

プロットは至極単純。うだつの上がらない漫画家アシスタントの英雄(ひでお:大泉洋)は、完全に名前負けしているおっさんである。「英雄(えいゆう)と書いて英雄(ひでお)です。」と名乗っているが、成功できない焦燥感ややるせなさから自信喪失し、妄想癖まで付いてしまっている。本作はそんな悲しい彼が、人々のZQN化(ゾンビ化)によって破滅していく世界で、本当の英雄(えいゆう)になっていく成長譚である。

ZQNとは何か?有村架純は一体何者なのか?長澤まさみはナゼ脱がないのか?などという問いには一切答えてくれない。ただシンプルに英雄のおはなしなのだ。

 

僕はとりわけ前半部が好きだ。日常に漂う違和感が、あるとき決壊を迎える。

英雄にとっての決壊は、彼女・てっこ(片瀬那奈)のZQN化だった。ベッドから転げ落ち、陸に打ち上げられた魚の如くぴちぴちと跳ねるてっこを郵便受けの隙間から見る英雄。刹那、豹変したてっこが襲いかかる。これら原作1巻ラストにおける衝戟を上手く映像に落とし込み、素晴らしい恐怖感を演出している。

その後、ZQNで溢れた都市から英雄は脱出するのだが、そこまで全く息をつかせない。

あるシーンでは、左隣のアベックがビビってビクンッとなり、ポップコーンを撒き散らしていた。達観しているようだが、僕も跳び上がった。「インターステラー」で、バカ博士が爆発四散した以来のビクつきだった。

 

あと特筆すべきことは、妥協のないゴア描写だろう。頭は吹っ飛び、血は飛沫をあげる、芯のあるゴアだ。もうこれをやってくれただけで満足といった出来になっている。

まだ劇場で観るチャンスはあるので、是非ご覧頂きたい。

僕は不覚にも大泉洋に心を奪われてしまった。ヘリコプターでゲロを吐き*1、原付でウィリーし*2ユーコン川で睾丸を洗った*3男にだ。あまりにも不覚だ。

 

もっと正直に言うと、少し泣かされてしまった。ボンクラ過ぎてグッと来る。

そんなボンクラが銃爪を引くとき、観客は彼の姿に観惚れていただろう。

*1:水曜どうでしょう 「サイコロ3 ~自律神経完全破壊~」後編・第二夜

*2:同上 「原付東日本縦断ラリー」第四夜

*3:同上 「ユーコン川160キロ」第三夜

泡沫ショウワデイ!

 こんばんは。GW、いかがお過ごしでしょうか。

 僕は28日、バイトから帰宅したのが翌朝4時を超えてしまい、折角の祝日をボロアパートで寝て過ごす羽目になってしまった。そして眠れずにいるので、こうやってカタカタやっている。

 

 さて、前エントリーで紹介した「泡沫サタデーナイト!」のMV(ハロ!ステedit. 版)が公開されたので貼っておく。

 

 曲が良いとダンスやMV、何よりメンバーの表情が生き生きして見える。

モーニング娘。新体制では、佐藤優樹の存在感が大きくなったと感じる。普段ミステリアスで気怠そうな彼女が、踊り歌う時の本気さはやはり良いものだ。歌メンそしてビジュアルメンとして、どんどん飛躍していくだろう。

 

 泡沫サタデーナイト!は、The Vision/Tokyoという片隅 とともにトリプルA面として5月11日にリリースされる。石田亜佑美推しの僕としては、ダンスメンあゆみん、センターあゆみんと目白押しの他2曲についても触れたいが、眠りが静かにやってきたので、今回はここまでにしておく。

 本来は最近観たヤン・イクチュン監督・主演の「息もできない」について書こうとしたが、モチベーションが保てず断念した。ただ良い作品であるには間違いなく、ざらざらした作風や暴力やキム・コッピが好きなら絶対に面白いはずである。

 

 というか、泡のように消え去った昭和の日だったなあ・・・

泡沫サタデーナイト!という曲

こんばんは。

宝くじに当って、スカーレット・ヨハンソンとヤリたい*1 matsamanです。

 

ここのところ、頭のなかでぐるぐると回り続ける曲がある。

モーニング娘。'16の新曲、「泡沫(うたかた)サタデーナイト!」だ。

アッパーなダンスチューンで、3分48秒を一気に駆け抜ける。

 

(まず、僕はハロー!に関しては”完全なるニワカ”であることを前提とし、その点にご容赦して頂きながら読み進めてもらいたい。)

 

さて、この「泡沫・・・」であるが、

ハロプロによくある、”盛り上がりに欠けるサビを擁する曲(決してdisではない)”とは対局にあることは聴いてもらえれば解るだろう。

ハロー!の楽曲は、いわゆるスルメ曲が多い印象だが、この曲は一発で好きになるタイプのそれである。

それゆえ、ハロー!を普段聴かない人にこそ勧めたい。

 

www.youtube.com

「泡沫・・・」は、

みんな色んな悩みや思いがあるだろうけど、本当の自分をさらけ出して、踊っちゃおうよ! とシンプルだけど、グッとくる詞になっている。

ウタカタァ・・・ウタカタァ・・・のコーラスも癖になるし、サタデナイッ!も耳に残る。

白眉は、ラストの小田さくらのパートだろう。鳥肌が立つ。

(サタデナイッ!)

 

泡沫が弾けるが如く、アッパーなまま曲は終わりを告げる。

何だか淋しい気持ちになり、現実がどっと押し寄せてくる。

「泡沫サタデーナイト!」は僕たちをハレの場へと誘い、

そのフィエスタが終わると、日常へと帰すのである。

けれど、次のサタデーナイトを想いながら過ごす僕たちの日常は、少しヴィヴィッドになっているかもしれない。そういう気分にさせてくれる。

(サタデナイッ!)

*1:キック・アス/ジャスティスフォーエバー」マザーファッカーによる名台詞

矢島舞美と疎遠

はじめまして、matsamanといいます。

 

昼間からラガー片手に「ジョン・ウィック」

という、いつもどおりの日曜を過ごしていたが、

夕方ごろになって、TOMOVSKYの「疎遠」という曲を聴いてしまった。

 

映画を観終わり一息、

℃-uteのfemme fatale、矢島舞美クンのIVで世話になろうYouTubeを開いたのであるが、

あなたへのおすすめ にあった「疎遠」を、ついクリックしてしまったのである。

(ちなみに、IV(イメージヴィデオ)でするのは童貞だ。という向きがあるみたいだが、これについてはコメントを差し控えたいと思う。)

 

さて、その「疎遠」であるが、

友人と疎遠になってゆくメカニズムが綴られているのだ。

引用すると、

わざわざ報告するほど

良くもないし悪くもない

中途半端が長引いて

インターバルが広がってく

 

こっちの気分がハイでも

あっちはそうでも無いかも

変な遠慮でくすぶって

タイミングを逃してゆく  *1

 

まさにそうだよなあ。と、おセンチになってしまう。

歌詞はその後、疎遠・・・疎遠・・・ と続く。

心の臓が締め付けられていく。

 

よくある

友だちをずっと大事にしようね!

のように父権的で、表層的ではなく、

人生ってこういうものかもな。とぬるくなったラガーをあおる。

 

是非、聴いてもらいたい。

 

www.youtube.com

 

そして、再び僕は、矢島舞美が待つフィエスタへと姿を消すこととする。

 

*1:TOMOVSKY「疎遠」より